2023.01.25 (Wed)

MA/MSLの教育体系の現状

教育コンサルタントとして様々な業界に触れた後、2022年10月からシミック・アッシュフィールドのMAコンサルティング部で勤務している、馬場と申します。これから深く関わっていく製薬業界やMA/MSLの教育について、業界未経験者だからこそ、素直に感じたことをお話いたします。

製薬業界に携わる前、複数の業界と関わった中での経験ではありますが、製薬業界におけるMA/MSL部門の教育体系は、目指す姿が共通認識され、まさにこれから企画・整備に向かっている段階ではないかと受け止めています。これまで接点を持った製薬企業数社では、専門的な知識やスキルに関する研修を取り入れたいとのお話しをいただき、いち早く、MA/MSLの機能を確立したいとの想いが強く伝わりました。
そのような中で、専門的な知識のインプットやスキル習得と共に、気づきや感性を体験から養うソフトスキルの教育プログラムを取り入れようとのお声がけは現時点でまだ少なく、これから徐々にお聞きするのではないかと推察しています。

 

例えば、自分や相手について考え方や感情面まで深く理解できるような「コミュニケーション」を体験的に学ぶ教育プログラム。自らの価値観とスキルに強い確信が持て、どのような志を大事にするかの「自発性」マインドを育てる教育プログラム。そして、プロジェクト管理のためのマネジメントだけでなく、状況に応じて人間同士が力を合わせると大きな成果を狙えるグループダイナミズムも体感できる「リーダーシップやマネジメント」のプログラムなど。一言で言えば継続的に人間力を育てるプログラムを取り入れたいとのお話はまだ少ない傾向にあります。

 

大前提となるビジョンや戦略、事業計画、そして現実的に起きている問題から切り離さずに教育プログラムは計画立案する事が望まれます。そのため、やはり専門的な知識やスキルの習得は優先せねばならないかもしれません。しかしながら、周知の通り、我々が生きているビジネスの世界はなかなか計画通りには進まず、常に軌道修正しなければ成功が難しくなっています。だからこそ、相手や状況に対する鋭い感受性や、速やかな意思決定ができる揺るがぬ価値基準、目標達成のために共感して巻き込む力、新しさを具現化する力など、ソフトスキルもきっと必要になることでしょう。

 

教育を通して目に見える効果を求める一方で、組織・部門が永続するために人間形成の部分も企業内教育の範囲としてどれだけ捉えられるのか、私自身、専門性と人間性の教育の両面で皆さまのお役に立ちたいと考えています。

 


 

当社の教育・研修に関してご相談やご質問等ございましたら、いつでもお気軽にご相談くださいませ。

お問い合わせ

ライター

馬場英博
シミック・アッシュフィールド株式会社  メディカルアフェアーズ事業部門 コンサルティング部 マネージャー
馬場英博
鉄鋼・自動車関連・家電関連・ソフト開発・不動産・食品・製薬など、複数業界に対する組織開発コンサルタントとして、戦略推進ファシリテーター・教育体系構築プロジェクトリーダー・研修講師・キャリアカウンセラー・組織風土調査インタビュアーなどを経験。その後、SDGs推進企業の教育部門新規立上げを経て、シミック・アッシュフィールドMA事業部門へ入社。特に、教育制度の整備や、ソフトスキルをベースとした各種導入・継続教育を担当。
鉄鋼・自動車関連・家電関連・ソフト開発・不動産・食品・製薬など、複数業界に対する組織開発コンサルタントとして、戦略推進ファシリテーター・教育体系構築プロジェクトリーダー・研修講師・キャリアカウンセラー・組織風土調査インタビュアーなどを経験。その後、SDGs推進企業の教育部門新規立上げを経て、シミック・アッシュフィールドMA事業部門へ入社。特に、教育制度の整備や、ソフトスキルをベースとした各種導入・継続教育を担当。